EM7の第1ユニットでドライブ、第2ユニットを出力
に使用。整流管は6EM7と高さをあわせて6AX5を採用。

夜の風景。ほんのりとしたヒーターの明かりがいいですね。
ラジオ青年復活、 真空管アンプの製作に再挑戦してつくった1号機です。2A3、KT88、直熱古典球、送信管等々、これでもかと言わんばかりの高級アンプ志向の真空管アンプの製作WEBサイトの中に、ほとうにほんのりとした灯火が目につきました。nishimuraさんのともしびでした。小型真空管アンプの世界も結構、超○極管やカソフォロや半導体とのハイブリッド等ワザを競う格好だったのでこのシンプルさが新鮮でした。球のほうも6BM8等は当時はラジオ球の延長みたいなものだったので、今回はいちおう純粋な三極管と思っていました。これだ、と思ってさっそくコピー製作しました。2002年の新年早々に完成しました。
とりあえず、そこらのMiniコンポのスピーカーにつないでMisiaのCD試聴してみてびっくり!! 目からうろこというか耳から・・・・というか。 とにかくボーカルのリアルさ、楽器の定位感のよさ、もともと最近はMidiで遊んではいたけれど、オーディオという趣味のジャンルからかけ離れていてMiniコンポかカーステしか聞いてないんだから音のいいわるいをいえたものじゃないんだけど、とにかくこんな簡単なアンプでもここまで違うのかとおもいました。 ま、スピーカーもろくなものはないんだけどとりあえずYAMAHAのNS-10Mにつなぎかえてお気に入りのSee-SawというユニットのCDをきくとこれがまたいい、いい! すぐ目の前で唄ってるようなリアルさ、息遣いまでが・・・・・、これがまあ、真空管アンプへの道の第一歩でした。
全体写真 OPTは春日無線のOUT6625Sです。
(有)春日無線変圧器

じつは、このアンプの製作にあたって部品を仕込むために秋葉原を歩き回った。真空管アンプに使用するパーツはこまめにさがせば結構あるのだが、それでも電源用の電解コンデンサーや音量調整用の2連ボリューム等は扱っているところも少なく、なにより思ったより高価なことだった。 そしてトランス類についてはメーカーの廃業等もあって特に出力トランスは2W前後のアンプ用としてはあまりに高価なものになっていた。このアンプのオリジナルはノグチトランスのPMF10というまあ入門者向けのものであったが、これでさえ一個6800円、結構高いものだった。 そんなおもいで秋葉も端のほうのニュー秋葉原センターの中にいくと真空管アンプの店があって、展示のアンプが結構いい音で演奏中だった。そのアンプはごく小さなアンプで1626という三極管を使用した出力0.8Wのアンプで、使っている出力トランスをみてびっくり! 昔、ラジオの中のスピーカーが背負っていたマッチ箱くらいの出力トランス、あれと同じ格好のものだった。1個850円! それで店長の地曳さんに話をきいたら私の場合、6EM7シングル、Ip=56mAなのでもうひとつ上の1850円のトランス(Ip max=60mA)で十分だとのことだった。それでも信じられなかったので安全を考えてさらにもう一クラスうえのOUT6625S(Ip max=80mA)という1個3800円のものを購入した。
これは地曳さんのアドバイスが正しかったことはあとでわかるのだが・・・。 とにかくできたアンプの音は目からうろこ、しっかり真空管アンプの道にはまり込んでしまった。 そしてまたこの店にはそういう格安のトランスを使った小型アンプもたくさん置いてあり、居心地がよく春日無線詣でのはじまりとなった。

(ラジオの中のトランスといってもわかる人はかなり年配か・・・。 「変圧器」を省略して春日無線といえば昔のTORIO、今でいうKenwood だが。)

1kHz正弦波(1.8w)
10kHz矩形波(1.8W)
内部はゆったりしています。複合管の場合は配線を
あまり引き回さずにすみます。
回路図
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